DOWAグループは、国内外の様々な地域で事業活動を行っています。当社グループでは地域共生方針を定め、事業を展開する地域に根差した企業として、地域社会とともに発展し続け、豊かな社会の創造することを目指します。そのため、地域社会との共生を重点施策として取り組んでいます。国内外の各拠点では、地域懇談会等地域住民とのコミュニケーション、スポーツ活動やイベント活動の支援等地域振興ならびに若者や子どもたちの教育機会の創出等次世代支援などを実施し、地域社会の発展を支える活動を積極的に展開しています。
当社は、地域共生方針に基づき、以下を重点分野として地域共生活動を推進します。
- 本業を通じた資源循環や環境保全などの持続可能社会の実現に向けた取り組み
- 未来を担う若者や子どもたちへの教育などによる次世代支援への取り組み
- 大規模災害の支援活動への取り組み
- 地域の文化・慣習を尊重した社会貢献活動への取り組み
DOWAグループでは、「資源循環型社会の構築に貢献する」という企業理念のもとに企業活動を取り組んでいます。当社の事業に関わるリサイクルなど環境負荷を低減させる取り組みを含め環境に関わるテーマについて、様々なステークホルダーに向けた普及啓発活動にも取り組んでいます。
DOWAグループでは、国内外の事業所にて出張授業の実施等リサイクルに関する環境教育を実施しています。
ミャンマー連邦共和国ヤンゴン市で廃棄物の埋立処分を行うGOLDEN DOWA ECO-SYSTEM MYANMARは、2022年にヤンゴン市内の日本人学校で中学生に向けた出張授業を行いました。参加された方に、日本の公害対策・廃棄物処理の歴史やミャンマーの環境保全のほか、プラスチックや金属などの様々なリサイクルを紹介し、リサイクルの有効性について理解を深めていただきました。
DOWAグループでは、2023年度に(株)文響社とのコラボレーションにより、ゴミ問題や資源循環を分かりやすく、また、楽しく学べる冊子「DOWA×うんこドリル ゴミと資源」を制作しました。本冊子を制作し、広く活用することにより、子供たちにゴミ問題や資源循環の重要性を伝えていきます。
DOWAグループでは、未来を担う若者や子どもたちが健やかに成長できる社会を⽬指し、当社の事業に関わる地域の教育支援活動を積極的に行っています。
当社グループは、東北大学・秋田大学に寄附講座を設置するとともに、各大学が開催する学生の活動成果発表会に協賛しています。発表会においては、当社による特別講演、優秀者へのDOWA賞の授与をはじめ、各種研究活動費の助成などにより、各大学や学生との交流を深めています。また、資源科学と持続可能な開発に関する国際ワークショップを併催し、海外の研究者との交流も深めています。
PPLi社(インドネシア)とESBEC社(タイ)では、廃棄物処理の事業活動を行うとともに、地域の小中学校に対して奨学金や教員育成基金等の財政支援、書籍の寄付ならびに校外学習への支援などを継続的に実施し、次世代育成の支援を行っています。
当社グループの工場では、毎年多くの教育機関や地域住民の方々を対象とした工場見学会を行っています。秋田県で家電リサイクルを行うエコリサイクルは、2022年上期に近隣の中学校4校に通う約160名の生徒の方々を受け入れました。本見学会は各中学校における教育の一環で、地元企業の見学・体験を通じて職業や地域に対する理解を深めるために毎年実施しています。見学では、リサイクルが資源を回収するだけではなく、環境や人々の健康を守るため最後まで確実に処理する重要性を説明し、環境保全と資源循環の両立について理解を深めていただく機会となりました。
DOWAグループは(公財)日本自然保護協会の生物多様性本箱寄贈プログラムを通じて、2020年9月に岡山市立福島小学校へ本100冊を寄贈しました。本プログラムは、国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)が選定する「子供向け図書」(愛称:「生物多様性の本箱」)を全国各地へ寄贈し、生物多様性の理解、普及啓発を推進する活動で、DOWAホールディングスでは、本プログラムに賛同し、グループ会社であるDOWAエレクトロニクス岡山の社宅が学区とする岡山市立福島小学校へ寄贈を行いました。
DOWAグループは、地域に根差した企業として、災害時における様々な支援を通じて社会に貢献していきます。
当社グループは、事業を展開する地域の市町村や、複数の地方公共団体の行政サービスを共同で行う一部事務組合等と災害廃棄物等の処理に関する協定を締結しています。大規模な震災や風水害などの自然災害が発生した場合、一時に膨大な災害廃棄物が発生するため、早期の復旧・復興に向けて迅速かつ適正な処理が必要となります。本協定は、自然災害で発生した災害廃棄物の処理について協定を締結した地方自治体から要請があった際に、当社グループが円滑な災害廃棄物の処理活動に協力するものです。迅速に復旧の支援ができるよう体制を整えるとともに、日頃から自治体との情報共有を図るなど協力体制を構築しています。また、当社グループでは、協定を締結している自治体を含め、多数の自治体からの災害廃棄物等の受入を実施しています。
〈災害廃棄物処理協定締結実績および受入実績〉
【秋田県】大館市
【栃木県】足利市、栃木市、那須烏山市、上三川市、鹿沼市
【千葉県】袖ヶ浦市、船橋市、浦安市、柏市、流山市、君津市、鴨川市、南房総市、館山市、富津市、木更津市、いすみ市、鋸南町
【東京都】多摩ニュータウン環境組合
【神奈川県】鎌倉市、神奈川県湘南地域県政総合センター管内5市3町1一部事務組合(平塚市・藤沢市・茅ヶ崎市・秦野市・伊勢原市・秦野市伊勢原市環境衛生組合・寒川町・大磯町・二宮町)
【岡山県】美作市、倉敷市、美咲町
【熊本県】益城町、人吉市、西原村、御船町、甲佐町、芦北町、天草市、八代市、嘉島町
当社は、2022年8月に秋田県北部を中心に発生した豪雨災害への支援のため秋田県に義援金を寄附しました。
インドネシアでは、2021年末にジャワ島東部のスメル山が噴火し、大きな被害をもたらしました。PT Prasadha Pamunah Limbah IndustriとPT. DOWA Eco System Indonesiaは災害の緊急対応に役立てるため、噴火災害の救助隊へ、保護マスクや長靴、ヘルメットなどの保護具や、ショベルや手押しカートなどの作業用具類を寄贈しました。
DOWAグループでは、地域の文化・慣習を尊重した活動を支援します。地域に根づくスポーツ団体やイベントについて支援を推進します。
DOWAグループは、バスケットボールBリーグ「秋田ノーザンハピネッツ」のオフィシャルパートナーで、秋田地区グループ各社は大館市開催試合のゲームスポンサーです。
秋田ノーザンハピネッツと連携し、秋田県内の試合会場に使用済み小型家電を回収するボックス等を、同チームが主催するホームゲーム会場内に配置し、リサイクルを推進する活動を2022年9月から2023年5月に実施しました。同ボックスにより回収された小型家電は、DOWAグループの工場で金・銀・銅などの金属資源へとリサイクルされ、新たな製品の原材料として使用されます。本活動の結果、70kg以上の携帯電話などの使用済み小型家電を回収することができました。
児島湖花回廊プロジェクトを運営する児島湖花回廊サポーターズクラブ(KFSC)は、児島湾の干拓事業で知られるDOWAグループの創業者・藤田傳三郎の遺徳に習い、児島湖およびその周辺の環境整備に取り組むためDOWAグループが主体となって設立した団体です。児島湖およびその周辺に植樹した河津桜の育成活動などを通じ、地域交流や環境啓蒙活動を推進しています。植樹した苗木が花を咲かせる3月上旬には、KFSCが主体となり、地元の町内会や各種ボランティア団体のご協力をいただきながら、さくらまつりを開催しています。
PT PRASADHA PAMUNAH LIMBAH INDUSTRIは、2022年6月に、ジャカルタ州政府やNPOなど多くの関係者と協働し、ジャカルタ州のチリウン川とその周辺の環境改善活動を実施しました。この取り組みは、世界環境デーを機に企画され、3日間で200人規模による河川清掃に加え、果樹の植樹や魚の放流、PPLiから環境管理者への大型ごみ箱の寄贈など、様々な活動を行いました。
EASTERN SEABOARD ENVIRONMENTAL COMPLEX CO., LTD.の近隣に位置する寺院Wat Mabbonでは、毎年10~11月にかけて僧侶が雨季の修業を終えたことをお祝いしてカティナ衣という特別な衣を寄進する「カティナ衣奉献祭」が行われています。ESBECはカティナ衣の奉納のみならず、奉献祭で発生する廃棄物を回収するためのコンテナを提供するほか、清掃活動にも参加し、回収した廃棄物の適正処理を行うことで、奉献祭の円滑な運営に協力しています。