環型ビジネスモデルの進化を通じて、
真の資源循環型社会の実現に貢献していきます。

環型ビジネスモデルの
進化を通じて、
真の資源循環型社会の実現に
貢献していきます。

持続可能な社会の実現に向けて

当社グループは「本業とする資源循環と優れた素材・技術の提供を進化させ、安心な未来づくりに貢献し続ける」というビジョンのもと、経済的価値の向上と社会的価値の向上を両立する施策を推進することにより企業価値の向上と持続可能な社会の実現への貢献に取り組んでいます。
中期計画2024においては事業環境やステークホルダーからの期待・要請などを踏まえ、「DOWAグループが解決に貢献すべき社会課題(DOWAグループのマテリアリティ)」を9つ選定し、「循環型ビジネスモデルの進化」と「サステナビリティ・マネジメントの強化」を通じて機会獲得とリスク低減を両立させる施策に取り組み、「DOWAグループのマテリアリティ」の解決を目指しています。

限りある資源をめぐらせるために

脱炭素社会の実現や社会のデジタル化など社会課題の解決に向けて世界は変化し続けています。多様な機能を有する非鉄金属は、イノベーションの実現を支える重要な素材として幅広い分野の製品に使用されています。しかしながら、金属は枯渇性の資源であり、産出地が特定の国・地域に偏っています。そのため、持続可能な社会の実現に向けては金属リサイクルが欠かせません。
DOWAグループは資源循環を社会的使命として重視し、1990年代から世界に先駆けて効率的・経済的な金属リサイクルを実現してきました。また、金属に付加価値を与える技術を磨き続け、クリーンエネルギーや次世代自動車などに向けて最先端の製品・サービスを提供してきました。これらをさらに強化することにより資源循環型社会の実現に貢献していきます。

気候変動への対応を強化

当社で重視するもう一つの社会的使命は適正な産業廃棄物処理です。廃棄物処理の有効な手段の一つが焼却処理である限り、GHG排出削減も当社の重要な社会的責務であると捉えています。また、製錬部門で使用する電力に由来するGHGの排出削減も重要な課題の一つです。これらに対して当社グループは2021年から気候変動対応の取り組みを本格化してきました。2023年5月には、TCFDの提言に基づいた2050年のカーボンニュートラル達成を前提とした2030年の中間目標に向けたロードマップを公開しました。
一方で、当社グループはEVや燃料電池、太陽光パネル向けの金属材料、リチウムイオンバッテリーのリサイクル、さらにリサイクルによって提供する多種類の非鉄金属など、幅広い分野に亘って社会のGHG削減に貢献する製品・サービスを提供しており、これらを「DOWAグリーンアクション」と名付けています。DOWAグリーンアクションを拡大することで、お客様と共に社会のGHG排出削減に貢献していきたいと考えています。
GHG排出削減への取り組みと「DOWAグリーンアクション」の売上拡大による貢献を両輪として、気候変動対応への取り組みを着実に進めていきます。

人的資本の増強を通じた組織力の強化

当社の底流には、技術を磨き自然や素材に真正面から向き合い、お客様に対しても「真っ当な」商売を徹底する企業文化が脈々と流れ続けています。その「真っ当な」商いを実践し続けるためには、真面目で責任感のある社員の存在が何よりも大切だと考えています。
現在は「変革を実現する人材の育成」「多様な人材・多様な働き方の確保」をテーマとして、人的資本の強化に向けた取り組みを推進しています。
2022年10月には「人材育成方針」と「人材育成の環境整備に向けた取り組み」を公開するとともに、社員が自発的に学べる新しいオンライン教育プログラムの導入など社内教育体制の刷新を実施しました。また、将来の生産年齢人口のさらなる減少を見据え、ダイバーシティの推進を重要な課題と位置づけ、女性活躍の環境づくりをはじめとする多様な人材の活躍推進と多様な働き方の整備を進めています。また、製造現場の省力化や属人化からの脱却などを目的としてDX(データ利活用)も推進しています。

最後に

真の資源循環型社会を目指し、循環型ビジネスモデルのループを拡大していくためには、より多くのステークホルダーとの共創が求められます。ステークホルダーの皆さまからの信頼を継続的に勝ち得ていくために、引き続き「真っ当な」姿勢を貫いていきます。
今後も持続可能な社会の発展に向けて、機会獲得とリスク低減を両立する施策に取り組むことでDOWAグループのマテリアリティの解決を目指し、企業としての責務を果たしていきます。

 

2024年9月
DOWAホールディングス株式会社
代表取締役社長
関口 明