中国で2拠点目となる伸銅品リフローすず（Sn）めっき加工工場の操業を開始

2021年3月15日
DOWAホールディングス株式会社
（コード番号：5714 東証1部）

 

当社（東京都千代田区外神田四丁目14番1号 資本金：364億円 社長：関口 明）子会社のDOWAメタルテック（株）（同所 資本金：10億円 社長：菅原 章）は、伸銅品加工事業における中国2か所目の加工拠点である「同和金属技術（南通）有限公司」（以下、同和南通）の本格稼働を本年3月より開始しました。

 

DOWAメタルテック（株）は、リフローすずめっき加工事業をグローバルに展開しており、中国・タイの各加工拠点において、日本と同品質のリフローすずめっき加工を行っています。中国においては、2002年に上海市松江区の輸出加工区に同和金属材料（上海）有限公司（以下、同和上海）を設立し、主に日本で製造した伸銅品に対するリフローすずめっき加工およびスリッター加工（切断加工）を行っています。また、2012年には深圳営業所を開設するなど、中国での伸銅品加工事業を拡充させてきました。

 

この度、本格稼働を開始した同和南通は、伸銅品のリフローすずめっき加工およびスリッター加工を行います。如東経済開発区内にある、省が管理する表面処理めっき専門の工業区にめっき工場（2,800㎡）を、同じ開発区内の一般工業地にスリッター工場（13,000㎡）をそれぞれ設立し、月産600ｔのめっき処理能力を有します。これにより、同和上海と合わせ、中国国内におけるリフローすずめっき加工の生産体制は月産1,000tとなります。

 

すずめっき加工は、自動車ワイヤーハーネス端子、バスバーなど接続回路部品に広く使われています。同和南通が提供するリフローすずめっき加工は、電子回路や接続部の故障原因となりうる、ウィスカ^（※1）の発生を大幅に抑制することができます。さらに、同和南通は通常のリフローすずめっき加工に加えて、高温にさらされる個所でも使用できる高耐熱めっきや小型端子に要求される低挿入力めっき^（※2）などの加工も可能です。

※1ウィスカ：針状に析出した金属結晶のこと、ひげ結晶ともいう

※2低挿入力めっき：コネクタ接続時の挿入力を低減したすずめっきのこと

 

中国では自動車の生産台数・部品数が伸びる中で、自動車に使用される部品などの安全性や長期信頼性への要求がさらに高まってきています。DOWAメタルテック（株）は、多彩な伸銅品を取り揃えるとともに、高品質なリフローすずめっき加工と多様な切断加工サービスを提供することにより、中国国内のお客様のご要望に応えていきます。
 

【同和南通の概要】

・商号：同和金属技術（南通）有限公司

・所在地：中華人民共和国江蘇省南通市如東経済開発区

・代表者：凌 楽

・資本金：15百万米ドル（DOWAメタルテック（株）100％出資）

・設立：2018年５月

・操業開始：2021年3月

・主要設備：リフローすずめっき1機、スリッター1台

同和南通の外観写真

同和南通の所在地

【DOWAメタルテック（株）　会社概要】

・本社：東京都千代田区外神田四丁目14番1号

・代表者：菅原 章

・設立：2006年10月

・資本金：10億円

・株主：DOWAホールディングス（株）　100.0％

・事業内容：銅・黄銅・銅合金の条などの伸銅品、条めっき、回路基板、ニッケル合金条、電子部品、黄銅の棒や鍛造品の製造・販売

 

【同和金属材料（上海）有限公司　会社概要】

・所在地：中華人民共和国上海市松江区出口加工区（保税区）

・代表者：尾崎 太一

・設立：2002年11月

・資本金：250万米ドル

・株主：DOWAメタルテック（株）　100.0％

・事業内容：リフローすずめっき加工、スリット加工（スリッター5台保有）

＜参考＞

■本件に関する過去のプレスリリース

2018年6月21日付　「中国で伸銅品すずめっき加工事業を拡大　～江蘇省南通市に新工場建設～」